ファインバブルには様々な物理的な特徴があります。それらの特徴を上手く組み合わせることで様々な効果を得ることができます(下表参照)。
活用方法次第では、従来使用していた薬品や化学物質が不要になる可能性もあり、環境配慮面の効果も期待できます

ファインバブルの代表的な効果
マイクロバブル ウルトラ
ファインバブル
効果 概要
気体溶解 高効率で気泡中のガスを液体に溶かすことができる。
飽和度を超えて溶解させることも可能。
物理的吸着 液中に含まれる物質・微粒子に対して凝集作用を発揮し、フロック形成に寄与する。
有用資源の固液浮上分離などに活用することも可能。
洗浄 マイクロバブルが消滅する際に局所的に放出されるエネルギー(発光、高温高圧、衝撃波など)が付着物質の剥離に効果を発揮する。
  気体封入 各種ガス(O2、O3、N2等)の気泡を液中に長期間・安定的に存在させることで、ウルトラファインバブル含有水の機能向上や新しい効果を付与することができる。
  生理活性 ウルトラファインバブルは皮膚や根から浸透しやすく、人体では体内血流の改善・体内温度の上昇、植物では成長促進効果などが報告されている。

気体溶解効果

ファインバブルを活用すれば、液体中に気体を多量かつ効率的に溶かすことができます。これは、気体溶解量に大きく影響を及ぼす単位体積あたりの液体との接触面積が大きいことに加えて、気泡内部が高圧で気体を溶解しやすいというファインバブルの特徴を十分に活かした効果です。

物理的吸着効果

電気的吸着

ファインバブルの表面は、マイナスに帯電しています(pH=4以上の領域)。
水中に浮遊する懸濁物や微粒子がプラスに帯電していれば、電気的引力が働いて吸着が起こります。

疎水性相互作用

疎水基を持つ分子(油滴やタンパク質等)は、疎水性相互作用によりファインバブル表面に接触すると吸着されます。

洗浄効果

マイクロバブル洗浄
マイクロバブル洗浄イメージ

疎水基を持つ油滴等は、疎水性相互作用によりマイクロバブル表面に接触すると吸着されます。マイクロバブル表面に吸着された油滴等は、マイクロバブルの浮上力で壁面から剥離されます。
水中にマイクロバブルを連続的に発生させることで油滴等を洗浄することができます。
洗浄対象物に直接マイクロバブルを噴射する場合は、マイクロバブルが消滅する時のエネルギーにより壁面から剥離させる効果も期待できます。

ウルトラファインバブル洗浄

ウルトラファインバブル水を流動している時、壁面と固着物の隙間にウルトラファインバブルが浸透し、ウルトラファインバブルが衝突刺激を受け続けるとマイクロバブルが発生します。(ウルトラファインバブル内のガスが溶解→溶存ガスの過剰蓄積により核が発生→核に溶存ガスが流入しマイクロバブルが発生)
マイクロバブルの急膨張により固着物が持ち上げられ剥離し、連続的に剥離が繰り返されることで洗浄できます。
固着物が柔軟な場合は、ウルトラファインバブルにより溶解され洗浄が進みます。

ウルトラファインバブル洗浄イメージ

  1. ウルトラファインバブル水が汚れ・固着物との間に浸透します。

  2. 衝突の刺激によって、ウルトラファインバブル内のガスが液に溶解し、溶存ガス濃度が上昇します。

  3. 衝突点で溶存ガスが過剰蓄積することで核が発生します。

  4. 核に高濃度溶存ガスが流入してマイクロバブルが発生します。

  5. マイクロバブルの急膨張により汚れ・固着物が持ち上げられて剥離します。

  6. 連鎖的に剥離が生じていくので、汚れ・固着物が洗浄されます。

気体封入効果

活用の幅が大きく広がりつつあるのが、ウルトラファインバブルが液中に長く留まることを活かした「気体封入効果」です。
気泡の中に目的に応じた気体を封入することで、ファインバブルに更なる機能を付加することができます

例えば、オゾンは強力な洗浄殺菌能力と有機物分解能力を持っており排水処理などに活用されていますが、これをウルトラファインバブルに封入すれば含有濃度が高まり、処理効率を大幅に向上させることが可能となります。
医療分野での活用や香りの封入など新しい使い方も続々と開発されていますが、本効果は従来から知られている効果の増強や持続性の向上を高める可能性があります。

ファインバブルに封入する気体とその機能
出典:経済産業省 九州経済産業局 『ファインバブル活用事例集』 2018

生理活性効果

「生理活性」は農業や医療・健康分野などで注目されている効果です。
ウルトラファインバブルは植物の根などから吸収されやすいため、酸素等を植物に供給するための効果的な手段となります。
植物の成長が促進された事例も数多く報告されており、特に生育コントロールなどを厳格に行う植物工場やビニールハウス等での活用が期待されます。

泡のサイズとその効果

効果の中にはマイクロバブル、ウルトラファインバブルのどちらでも得られるものがありますが、活用する場面に応じて最適なサイズの気泡(マイクロバブル、ウルトラファインバブル)を選択することが重要です。
例えば、広範囲にわたり気体を溶解させたい場合は、気泡発生効率の面でマイクロバブルの方が優位になることがあります。
逆に、水槽のようなところに、飽和量を超えて気体を溶解させたい場合はウルトラファインバブルが優位になるかもしれません。